みなさんは、民間療法を試したことがありますか? カゼを引きそうになったら緑茶でうがいをしたり、熱が出たらたまご酒を飲んだり・・・。昔からずっと受け継がれてきた「経験による療法」。
試行錯誤のなかで生き残った民間療法のなかには、一般的な医療・医薬品と比べても劣ることのない効果を持つものもあります。もちろん、迷信に近いものや明らかに誤った情報(突き指はひっぱれば治る、など)もあるので注意は必要ですが、賢く選択すれば日常生活のなかで健康な体になっていくことができますよね。
じつは、湯治もそんな民間療法のひとつ。日本人にとってはなじみ深い温泉ですが、なんと江戸時代には庶民にも一般的に湯治を行なっていたのだとか。特に、難病に効くと有名になった温泉には、全国から人が集まって大賑わいだったそうです。
つまり、温泉は単なる娯楽にとどまるものではなく、病気を予防したり改善させたりする療法のひとつなんです。
では、どうして温泉が体によいのでしょうか? 温泉が効く、というと「強い成分が入っているから」と考えてしまいますが、実はそれだけではありません。入浴するという行為自体にも、その秘密があったのです。
入浴の効果は3つあると考えられています。まずは、温泉の熱によって新陳代謝が活発になるという「温熱作用」。次に、入浴中の水圧で呼吸数が増え、心臓や気管支系の働きを活発にさせるという「水圧作用」。そして、お湯の中で体が軽くなり、筋肉の硬さや痛みが和らぐという「浮力作用」。これらの効果が合わさって、温泉は人間の体に大きな影響を与えるのです。